辞める（予定）人間

最近後輩たちに語ることが多くなっている。

完全に、辞める人間が餞に云ってるようなものだ。
後輩たち迷惑この上ないね。

一応訊かれたから答えているのだ。
「どういう気持ちで仕事してるんですか？」
「昔はどんな感じだったんですか？」
てね。

そうしたら語ってしまうわけだ。
思いのたけをぶちまけてしまうのですね。

私が辞めることはみんな知っている。
所謂会社の規定によりってことだが、それに不満はない。
むしろ最初は二年で辞めようとしていたのだから、よくぞ五年も続けられたと褒めてやりたいくらいだ。
一時期どうしようもない状態であったことを家族も友人たちも知っている。
精神も肉体も危ない状態だった。
肉体なぞは……本気でこの体重切ったら死ぬんじゃなかろうかと思うくらい痩せた。
何度も「なんでこんなことしてまでこの仕事してるんだ？」と疑問に思ったが、何故か続けていた。
で、今に至っている。

結果として、今後輩たちに云っているのは「辛いし理不尽なこともあるが、はっきり云って他と比べたら私たちの職場は甘い。恵まれている。そこで出来なければ他の場所では何も出来やしない」ということ。
本当に甘いのだ。むしろ甘えすぎてて馬鹿じゃなかろうかと思うくらい。（実はこれが辞めちまおうと思っている理由の一つ。あまりにも甘え慣れていて社会常識がなさすぎることによく腹が立っているのだ）
あとは、「今この時にしかこの場所にいられないのだから、時間を最大限に活かして出来ることをやっておけ」ということ。
私は五年間で何の因果か縁なのか、おそらく他の人と比べていろんなことをさせてもらえた。
最初は嫌だったし、やることに対して他の女性たちからの風当たりも良くないことだって経験した。
だが、嫌でもなんでも、やったからこそ違う経験値を得たことも事実。
それはおそらく、今後に活きていくことだろう。

他のこともしなければならないから、今少しずつこの職場にいる時間がなくなっているからこそやっておくべきこと・云うべきこともある。
出来るものは時間の許す限りもぎ取ってやってやる。
今、そんな感じで仕事をしている。
経験値が上がったので、無茶をすることはなくなったので、割と楽にやっている。
後輩たちには、スパルタで教え込んでいる。
嗚呼、迷惑な先輩。

だが、からだの不調は治らない（笑）
これだけは辞めるまで治らないので、諦めよう。