齋藤孝著 『軽くて深い 井上陽水の言葉』

齋藤孝著『軽くて深い 井上陽水の言葉』を読了。


恐ろしいことに、井上陽水の歌は幼少から聴いていた。
家に響き渡る「リバーサイドホテル」。
結果、私の兄は井上陽水が苦手になり、妹である私は言葉の世界に引き込まれてしまった。
すごい人、井上陽水


さて、本書は『声に出して読みたい日本語』シリーズで有名な齋藤孝氏が著した井上陽水の発した(あるいは生みだした)言葉の数々を並べ、井上陽水の人となり、あるいは生き方を分析している。
私は井上陽水の曲は知っているが、雑誌などでのインタビューはあまり読んだことがなかったので、大変興味深く読ませてもらった。


一番印象に残った言葉が、


「100書いて、いいのが一つあるかどうかだから、いっぱい書くことが大事」


である。
四の五の云わない、頑張ります。
あと、好きな言葉は、


「“向上心がない”のを肯定的に捉えたほうがいい」


この言葉をピックアップしてくれた齋藤氏に感謝したい。
ポジティブさばかりを強調され、強要される世の中。
ポジティブが果たして正解なのか、と云われたら違うわけで。
ネガティブだって、ときとしていいし。
ポジティブに潰されてしまっては元も子もない。
多面的に物事を見て、自由に(ま、ある程度常識は外さずに)すればいいのではないか、と。
そんなことを云われている気がする。
この言葉は、好きだ。


物事を固く考えがちなので、井上陽水のように柔らかく、でも物事の視線を逃さないように言葉を生みだしていきたいものだ。


今度、井上陽水のことについて語ろう。




軽くて深い 井上陽水の言葉

軽くて深い 井上陽水の言葉