単純なこと。

東日本大震災後、昨今では日本文化が見直され始めている。



特に神社・神道というものが注目され、若い人も神社へ参拝するようになってきた。
人々の祈る心が招いていると思っている。

しかし、必ずしも正しい知識を持っているとは思えない。
昔は参拝方法などは親から子、子から孫へと受け継がれてきたが今は若者は勿論年配の人でさえも正しい理解が行われていない。
実に悲しいことだ。
お守りを買うものとして受け取っているし(本当は『受ける』のだ。神様の一部をいただくのだから)、そも神社にくれば「パワースポットはどこですか?」と無知にも尋ねる人がいるそうだ。
神社はその社全体に力があるのだから、特別にパワースポットなどあるわけがないのに。
そもそも個人的に「パワースポット」という名称が嫌いなわけだが、これは私情である。


神社と云えば修学旅行で一番に訪れる場所である。
京都、奈良、伊勢、私の地元太宰府だって修学旅行生のバスはよく来る。
そんな中、聞いたところによると今は先生が神社の参拝方法を教えないらしい。
と、云うのも他の宗教の生徒がいるかもしれないからだと云う。
だったら修学旅行に神社を選ぶな、である。
宗教の差別だとでも思っているのだろうか?
生徒だって宗教の違いがあることぐらい承知ではないのか?
それとも親がヒステリックなのだろうか。
いずれにせよ、神社に参拝するならば参拝方法と神社での振る舞いなどを教えておくべきである。
境内は公園ではない。
ましてや他の人が参拝している道を塞ぐように地べたに座る行為、何度も見かけたことがあるのだがいずれも先生が注意したところを見たことがない。
神様の前でいい加減なことをしてはならない、と親に云われたことがないらしい。
私などは小さなころから神社に参拝しているし、騒ぐものなら「おとなしくしないと神様が願い事叶えてくれないわよ」と注意されていた。
そんなことも、今はないのだろうか?


日本文化を見直し、神社に目を向けるならば。
それ相応に勉強すべきであると思う。
と云うか、大それたことではないのだ。
だって昔はみんな知っていることだったのだもの。
日本は八百万の神様がいて、日本人はそれぞれの神様の恩恵にあずかって生きていたし、供物などで相応の御礼をしてきた。
そんな単純なことさえわかっていれば、あとは気持ちが行動に伴ってくる。


そんなものだと私は思う。