月についてのあれこれ
月は神秘だと昔から云われていた。
『かぎや姫(竹取物語)』の作者はどうしてかぐや姫を『月から来た人』にしたのだろうか。
それは、夜に輝く月に神秘を感じたからに違いない。
月の満ち欠けは心の満ち欠けにも似ている。
浮き立つような心は満月、ちょっとしたことで傷つき心は欠け、失望すると心は暗闇。
つまり、人の心の神秘を月で表わすことも出来る。
だから月は昔からいろんな表現(和歌・物語・絵画)で使われていたのだろう。
私が一番印象に残っている歌詞がある。
宝塚歌劇でリチャード・ロジャースの生誕を記念してレビューが上演された。
月組『With a Song in my Heart』、その中の「ブルームーン」の一節。
ブルームーン 孤独な私を
あなたは見ている 何も言わずに
ブルームーン 夢を失くした
哀れな私を 静かに見ているそれは突然の出逢い
まさに運命の夜
青い月の悪戯
あなたは 愛していると囁くブルームーン 月は輝き
微笑み歌う 二人の為に
月は恋の始まりにも表現に使われる。
月明かりは人々の物語を照らして見せる役割もあるのだと、この歌詞で感じた。
高校生の時である。
大学時代、私も月をモチーフに何篇か作品を書いた。
あれは、何所へやったことだろう?
BGM『BLUE MOON』江利チエミ